錠剤と葉

日本国内では毎年多くの人が性病に感染していますが、厚生労働省に報告されている性病で一番多いのは性器クラミジア感染症です。2018年度において国内の医療機関で診察された患者数は、男女合わせて2万5千人を超えています。国内の病院や診療所で受診していない人もいるので、実際はもっと多くの人が罹っていることになります。特に感染者・患者が多いのは10代後半~20代にかけての年代の女性で、性的活動が活発な人ほど感染のリスクが高い傾向が見られます。

身近な性病のクラミジア感染症は注意が必要

日本国内の産婦人科医院では、受診した全ての妊婦についてクラミジア感染症の検査が実施されています。地域や年代ごとに感染率に違いがありますが、正常妊娠している女性で6~10人に1人の割合で病原体の感染が確認されたという報告があります。この病気ははとてもポピュラーな病気で、特に性的活動に活発な人であれば身近な存在であることを理解しておくべきです。

クラミジア感染症を引き起こす病原体は、Chlamydiatrachomatisという細菌です。この細菌は、ヒトの性器・直腸・咽喉(のど)・眼球などにある粘膜の細胞に感染して増殖をすることが知られています。病原菌に感染すると、炎症を発症して腫れたり膿が出るなどの症状が出ます。性器の粘膜に感染すると、男性と女性で違う症状を発症することが知られています。

病原菌は粘膜の細胞に寄生して増殖する性質を持ち、粘膜同士が直接接触するだけでヒトからヒトにうつる恐れがあります。感染者と性交渉をすると性器や口にある粘膜が接触をすることで、病原菌に感染する危険性が高くなります。ちなみに粘膜以外の皮膚同士が接触しても病原体が他の人にうつる恐れはないため、ほとんどの患者は性交渉が原因で感染しています。

クラミジア感染症は血液や性分泌物などの体液に接触をしていなくても、粘膜同士が触れるだけで簡単にヒトからヒトに病原体が伝染してしまうことが知られています。1回の性交症で病原体に感染する確率は30~50%といわれており、HIV(1%以下)と比べると病原体の感染力が非常に強いことが分かります。性的に活発な人であれば数人に1人の割合で病原体に感染していることを考えると、とても身近な病気であることが分かります。

病原体に感染して発症すると泌尿器や生殖器で炎症が起こりますが、最初は痛みなどの自覚症状が出にくいので病気に気づかないケースがほとんどです。治療せずに放置し続けると重症化して、男女ともに二度と子供が作れない体になってしまいます。女性の場合は卵管炎を発症して卵管が癒着し、卵子の通り道が塞がってしまうことで不妊症になる危険性があります。卵管が塞がってしまうと二度と元に戻すことができないので、一生妊娠ができなくなってしまいます。男性よりも女性の方が自覚症状が出にくいので、病気に気づいたら既に子供が作れない体になっていた、というケースも考えられます。

妊娠中の女性が感染して発症すると、流産や早産の危険性が高くなります。正常に分娩しても新生児に病原菌が感染してしまい、誕生後に病気が発症する恐れがあります。

クラミジア感染症に用いられる治療薬とメカニズムについての基礎知識

クラミジア感染症に罹ると、不妊症になったり腹膜炎を発症して命に関わる重篤な症状を発症する恐れがあります。この病気は細菌感染が原因で起こるので、病原菌に感染した場合には抗生物質を投与して治療が行われます。

クラミジアの病原体に有効な治療薬が開発されていて、内服薬や点滴の形で投与して治療をすることができます。病原体に有効な抗生物質のはいくつかの種類がありますが、第一選択薬として用いられるのはジスロマックという錠剤です。ジスロマックの有効成分はアジスロマイシンと呼ばれる抗菌剤で、マクロライド系抗生物質のひとつです。アジスロマイシンは病原菌の細胞が粘膜の細胞内で増殖をするのを防ぐ抗菌効果を持ち、病気の治療に高い効果を発揮します。

アジスロマイシンなどのマクロライド系抗生物質の分子は、細菌の細胞内にあるリボソームと呼ばれる器官の働きを抑制します。リボソームは細胞の材料となるタンパク質を合成することで、細菌の体を作るという大切な役割を果たします。もしもリボソームの働きが抑制されると細胞の材料であるタンパク質の合成作業が止まってしまい、細胞分裂をして増殖をすることができなくなります。マクロライド系抗生物質の分子はリボソームを構成するタンパク質に結合して活動を止める作用があるので、薬を服用すると病原菌の細胞分裂を阻止することができます。ちなみに人間の細胞にもリボソームがありますが、細菌とは別の種類のタンパク質で出来ているので抗生物質が結合して活動が止まることはありません。

ジスロマック(アジスロマイシン錠)はクラミジアの病原体に対して強い抗菌効果を発揮しますが、副作用の発生頻度が低くて安全性が高いというメリットがあります。腸内細菌に対する影響が少ないので、他の抗菌薬と比較すると下痢などの消化器官の副作用が起こりにくいことが知られています。アジスロマイシンはペニシリンと比較して、薬に対するアレルギー反応が起こりにくいというメリットもあります。

クラミジア感染症の治療では、アジスロマイシンを有効成分とするジスロマック錠が処方されるケースが多いです。ジスロマックの服用方法ですが、最初に1回だけ500mg錠を2個または250mg錠を4個を飲むだけで高い確率で病気を完治させることができます。ジスロマックは通販サイトで取り寄せることもできるので、通院する時間が取れない場合はお試しください。ジスロマックを服用しても効果が出ない場合は、クラリスロマイシン錠(クラリシッドまたはクラリス)という薬が処方されることがあります。

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